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HYGGE+HOMES ヒュッゲホームズ|沼津市 工務店

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米住宅バブル波乱の予兆か

新型コロナウイルスで歴史的な活況を呈してきた米住宅市場に異変が生じているらしい。

一般の木造住宅を専門に作っている私にとっては無関心ではいられないニュースが入ってきました。

米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め開始で住宅ローン金利が急上昇、販売にブレーキがかかり始めたとのこと。

コロナ過で在宅ワークが世界で主流になり、アメリカでは自宅で仕事ができるように家を買う人が増えたため、今まで日本に輸入していた木材を自国の住宅が多く建てられたことで自国で消費し、日本への輸出が減った「ウッドショック」はごく最近のこと。

そのため木材の値段がどんどん上がり、輸入木材に頼っていた日本の木造建築物は大打撃を受けました。

しかし、ここへきてFRBの金融引き締めで「3%の住宅ローン金利なら家を買えていた人が4%になって買えなくなった」という状況になっているようです。

簡単に言うと、30年固定の住宅ローン金利は3月末までの週平均で4.67%まで上がり、金利の上昇ピッチは過去3か月間の上げ幅は1.56%と28年ぶりの大きさに。

金利上昇は住宅需要に直接響き、2月の中古住宅販売件数は前月比7.2%減と1年ぶりの落ち込み幅になり、新築戸建ての販売も陰りがみえて(アメリカは建売住宅がほとんど)住宅市場は急速に冷え込んで今年は年央にかけて20~30%も減る方向との見方もあります。

家を手放す人が増える?

ここで思うのが、「アメリカの住宅市場が落ち込めば日本に輸入木材がまた入るようになるから、木材価格は正常に戻るのではないか」と期待したところ・・・

ウッドショックの影響は徐々に落ち着き始めたところにロシアの戦争で今度はロシア産の木材が入らず、結果的に未だに木材の値上がりが続き、住宅でよく使われる合板(ヒュッゲホームズの家づくりでは自然素材が主でほとんど使わない)が手に入らず、合板はロシアだけでなくマレーシアからも輸入していたものの、コロナで地元作業員が解雇されて人員が足りずに輸入もなかなかできない。

結果、日本の建築物は上がり続けています。

話しを戻すと、アメリカの住宅市場はコロナ後に過熱感を強め、リーマンショック前の住宅バブルのピークだった2005年をはるかに上回る価格指数も報告されています。

リーマンショックとは2008年9月、アメリカの有力投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻したことで起きた世界恐慌です。

リーマン・ブラザーズは低所得者や多額の債務があって信用力がない人向けに行った「サブプライムローン」(住宅ローン)を過剰に貸し付けをした結果、回収できなくなった「サブプライムローン問題」を引き起こした会社です。

このリーマンショックでは日本も多大な影響を受け、契約社員だった人は契約を切られ「派遣切り」「年越し派遣村」なんて言葉も取り上げられました。

では、日本の住宅ローン金利はどうでしょう。

横浜の住宅街

5月の10年固定型の基準金利は三菱UFJ銀行と三井住友銀行で0.15%、みずほ銀行で0.1%の上昇と若干の微増。

例えば金利1%、借入3000万円で35年の住宅ローンを組んでる人で毎月均等に支払う場合の返済額は84685円。

次に0.1%上昇で金利1.1%の借り入れの場合の毎月の返済額は86091円。

3000万円の借り入れで0.1%の差があると月々1400円の負担増となりますが、現時点ではアメリカのような上昇はなさそうです。

横浜銀行は変動金利型の住宅ローンで、給与振込口座に同行を指定した際に優遇金利を、この4月に最低水準の0.385%まで引き下げました。

ここまで金利が低いと借りる側にとってはありがたいことです。

ただ、住宅ローン利用者の7割が変動金利を選択しているため、実際に金利が上がれば国民の金利負担はかなり増えることになるでしょう。

また、低金利によって毎月の返済能力以上のローンを組んでしまい、金利が上昇したら家計を圧迫し、返済不能になることも考えられます。

ここで考えなければいけないのは、その家を買ったり自分の好きなスタイルで建てたりした後に売れるかということです。

親の介護や離婚、会社が倒産したり金利上昇などで返済が不能となったときに、すぐに買い手が見つかって希望価格で売れれば良いのですが、これからもっと人口減少になって家が余っていく時代で耐震性のない家や断熱効果の悪い家ではなかなか買い手は見つからないのでは。

今では不動産屋が買い取ってくれるところも増えてきましたが、足元をみられてすごく買い叩かれることになります。

そうならないためにも、売れる立地、売れない立地を想像し、金利上昇でもあたふたしないような家づくりをしてみると良いでしょう。