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HYGGE+HOMES ヒュッゲホームズ|沼津市 工務店

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防災セミナー

とても過ごしやすい季節になりました。

日中、半袖でいるととても気持ちがいいですよね。

そんな中で、先日の日曜日に富士市の吉永北地区で富士市防災危機管理課と富士建築士会まちづくり委員会が共催して毎年行っています「DIGセミナー」に、建築士としてボランティア活動に行ってきました。

「DIGセミナー」のディグとは、Disaster(災害)Imajination(想像)Game(ゲーム)の3つの頭文字をとって名付けられた、誰でも参加できる防災訓練です。

みんなで地図を囲み、地域の情報を書き落とすことで、普段気づかない自分の地域の災害に対する「強み」や「弱み」を再確認することができます。

この「災害図上訓練DIG」の考案者は、毎年講師として来ていただいています、常葉大学社会学部の古村隆史准教授です。

今回も一日の長丁場でしたが、各地区の代表の方、富士市の職員、防災指導員、古村先生の仲間で「うみぼうずの会」、我々富士建築士会まちづくり委員会のメンバーなどたくさんの方々に参加していただき、ありがとうございました。

これから一日を振り返っていこうと思います。

地域の方が来る前に集合。

普段は地域のまちづくりセンターなどをお借りして開催していますが、今回はコロナ対策もあって小学校の体育館をお借りして間隔を広くとって行いました。

ボランティアで設営。

地域の人が来る前にボランティアは準備に取り掛かります。

朝早くからありがとうございます。

吉永北地区のさらに小さいブロックに分けて建築士も配置します。

富士市吉永北地区の中でさらに各地域の代表に来ていただいて各テーブルに分かれてスタートです。

常葉大学の古村准教授

古村先生の熱心な抗議が始まりました。

午前中の前半は、「85歳、一人暮らし」が災害にあったときにどのように避難するのか、またどのように助け合っていけるのかなどを話し合っていきます。

映像を使っての説明。

昨年あった、熱海の盛土土砂災害の映像を使って災害の危険性を学んでいきます。

午前中はさらに地図を使って東南海連動地震を想定しての抗議をしてくれました。

とても見やすい。

大きな日本地図を使っての説明なので、参加されてる方は熱心に聞き入れいろいろな質問や意見が話し合われました。

午後の部では最初に富士建築士会所属の山崎氏から、熱海土砂災害直後の住民相談会の報告と熊本地震後の現地調査の内容を説明してもらい、住宅の耐震性の重要性などを各テーブルで建築士と交えて意見交換しました。

山崎氏

すると、昭和56年以前の旧耐震の住宅で耐震補強をした場合に補助金が出るのに耐震補強を実施していない木造住宅がまだ3割近くも残っていることもわかってきました。

富士市でも年々耐震補強工事をやる人が少なくなってきたので、それは耐震化率が上がってきたからなのかと思っていましたが、補助金の認知や面倒くさがってやっていないということもわかってきました。

富士市(静岡県)では、木造の旧耐震の建物を耐震補強工事するにあたり補助金を出していたのですが、令和7年度をもって終了することになったみたいです。

できれば補助金が貰えるうちに耐震補強工事をやれば災害後でも自分の家に住むこともできるかもしれないし、仮設住宅の暮らしや震災後の震災関連死も数多く報告されているので、まだ耐震補強工事ををやっていないのであれば早めに実施してほしいと思いました。

富士市防災カー。

富士市の職員の方も日曜日なのに防災カーで設営から手伝いに来てくれました。

そして午後の後半は各テーブルで住民の方、建築士、地域防災士の方々と自分の地域の「強み」「弱み」を書き出して課題を見つけていく話し合いを行いました。

建築士と考えながら書き出していきます。

こうやって自分の地域の地図を見ながら書き出していくと、いろいろ見えてきますね。

私と同じテーブルの方たちは「弱みしかない!」なんて言っていました。

その地域で住む人たちは普段気づかないけど、他の地域、建築士の面々、私は隣町の沼津からの参加なので違う視点から意見を言ったりすると災害があったときにどうすればいいのか課題がみえてきました。

各テーブルの様子

私のテーブルでは孤立する可能性が高いので、最低7日分の備蓄をしてしのげばヘリで救助の支援物資が届くかななんて考え、着陸できなくても物資を落としてくれる畑とかがあるとかいろいろ考えました。

古村先生からは「ヘリは来ないよ」なんて言われましたが汗

そしてこのように発表などをし、角地域の公民館などに飾ったりして日ごろから防災意識を高めていこうということになりました。

よく「防災はイタリアから学べ」と言われています。

イタリアも日本と同じように地震の多い国。

イタリアでは災害時のための省庁があり、災害発生から24時間以内に被災者を支援するため国が動き出すことが法律で決められています。

そして48時間以内には家族単位の防災テントでプライバシーほ確保し、暖かい食べ物が提供されるそうです。

日本は体育館などで共同で生活をし、プライバシーは確保されず冷たい食事で何日も過ごすこともある。

もっと酷いのが、女性に対する性被害です。

あまり公表されませんが、赤ちゃんへの授乳を見られたりトイレを覗かれたり寝ている布団に入られたりと、被災して悲しんでいるところにまた被害にあう。

イタリアでは発災ご48時間以内にプライバシーが確保できるのに対して日本では発災後10日以内となっています。

そもそもボランティア団体がイタリアではしっかりしており、参加人数も日本に比べたら桁違いで、国民が常に災害意識をしっかりもってボランティアに参加されてるようです。

私も建築士として今回富士市での防災DIGセミナーにボランティアで参加しましたが、古村先生曰く「私の知る限り、建築士と地域住民がこのように話し合いをするセミナーは聞いたことがない」と言っていました。

富士建築士会でももっと発信して、全国的に防災意識を高めていければと思っています。

沼津市もやらないかな~