本日は屋根の瓦について綴っていこうと思います。
現在工事中の富士市の耐震リフォーム工事ですが、施主様の依頼でダイニングから雨漏りがするので直してほしいとのことで現状を見てみました。
雨漏りしている部分の真上は下屋になっており、現状は隙間だらけです。
台風じゃなくてもちょっとした横殴りの雨だとこれでは雨が入ってしまいます。
そもそも瓦が嚙み合っていないので、段差による隙間が大きいですね。
瓦をめくって雨漏りの原因を突き止めます。
案の定、数日前に降った雨の影響で、際の土が湿っています。
雨漏りするということは必ず原因があるので、原因を直して補修していきます。
先ずは瓦のズレを直し、隙間を無くすようにしました。
のし瓦の部分だけは重みで下がってしまっていて、補修レベルではどうにもできないので瓦の積み直しをしたいところですが、やはり予算あってのこと。
瓦そのものは段差無くしっかりと噛み合っていれば、雨水は流れる構造になっているので心配ないのですが、立ち上がり等の取り合いでどうしても隙間が生まれやすいため気を付けるポイントです。
施主様に「コーキングでの防水はいつか劣化します」と、しっかりと説明して了解を得てからコーキング処理しました。
下屋の瓦の段差が気になり、大屋根を確認してみると案の定ずれが酷く、大きい地震が来たら瓦が下に落ち、大惨事になりかねない状態です。
歩くと瓦が波を打っていてふわふわしていました汗
ちなみに、健全な瓦の状態がこちら。
こちらは、現在打ち合わせ中のI様邸の既存住宅です。」
築年数は40年ぐらいとほぼ同じなのですが、こちらの屋根は壁を塗り替えたときに一度瓦を葺きなおしてるような感じがしました。
ぴったりすぎてズレがほぼない!!!
引っ掛け瓦ですが、地震にも心配なさそうな状態でしたね(^^♪
話しを戻して、ふわふわの状態の瓦だと不安が残る旨を説明したところ「できる範囲でズレと瓦が落ちないように」とのこと。
足場の予算もないので、親綱からフルハーネスを付け、ズレを直して「ラバーロック工法」にしました。
ズレを直して瓦全体を一体化。
コーキングで一体化するラバーロック工法。
コーキングがところどころで手抜き?
そんなわけない笑
瓦は雨水を排出する構造になっていて、全部にやってしまうと水の逃げ道が無くなり雨漏りがするのです。
コーキングはあくまで一体化して地震等の被害を少なくするための工法。
コーキングの雨漏り処理は、一時的な止水はできてもいつかは劣化してしまうということを施工者はしっかりと理解し、お客様へ説明できるようにしていきたいですね。