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首都直下地震の被害想定~耐震化で減少

2022年5月25日、東京都は首都直下地震の新たな被害想定を公表しました。

私の住んでいる静岡県沼津市の地震発生時の被害、また富士建築士会に所属し、地域の防災についても関心が高いことからこのニュースを取り上げたいと思います。

被害が最大の「都心南部直下地震」は23区の6割が震度6強以上の揺れとなり、死者数は最大6148人に上るとされています。

2012年、10年前の前回想定時より建物の耐震化や木造密集市街地の不燃化が進み、死者数と建物の全壊、全焼棟数はいずれも36%減ったようです。

都心の木造住宅密集地

「都心南部直下地震」は23区を震源としてマグニチュード7.3の規模、液状化による全半壊は10987棟で、前回想定から約8割減少。

帰宅困難者は最大452万人で前回より1割強減りましたが、なお高水準だと思われます。

2011年の東日本大震災では鉄道が止まり、首都圏で約515万人の帰宅困難者が発生したといわれ、路上に大勢の人があふれると消火や救助活動に支障がでるととのこと。

また、オフィスビルやタワーマンションの増加でエレベーターの停止台数も前回被害想定の3倍に拡大しています。

東京カンテイ(東京・品川)によると、タワーマンションの棟数については都内の15階建て以上のマンションは2012年の949棟から約1.5倍の1406棟(2021年)に増えました。(日本経済新聞より)

都心のタワーマンション

ここ最近のニュースでもタワーマンションの売れ行きは好調で、パワーカップルや投資目的で買う人も多く、都心ではさらに加速して建設ラッシュが進む見通しらしい。

人口減少で2065年の日本の人口は現在の3分の2となる8808万人に減少(内閣府「令和3年版高齢化白書」)し、65歳以上の高齢者割合は38.4%に達すると予測されている中で、人口が減るのにこんなにタワマンや建売住宅が建っても将来余るよね!と思う反面、私としては建設業が盛り上がってくれるとありがたいと思うこともあります。

ただ、やはり問題になってくるのが都の被害想定ではオフィスやマンションのエレベーターの停止台数が前回の想定の3倍の22000台に達する見通しで、閉じ込めリスクも高まってくるということもあります。

また、タワマンでは災害弱者の移動が難しく、火災発生時の救助や消火活動が難航する恐れ、電力の復旧などが遅れればトイレや水道も使えず、健康な人も避難所生活を迫られます。

電力が止まったら?

こんなにマンションや建売住宅が建って、今買う人がいてもそのうち人口減少でマンションなら管理費や修繕費不足で建物の修繕ができなくて老朽化してしまったり、現在でも空き家問題や地方では若手の都会への流失で過疎化した地域や限界集落で高齢者ばかりになり共助ができないなども起きています。

現在の建物は小規模から大規模まで耐震性はかなり良くなってきましたが、やはり旧耐震(昭和56年以前)、また、新耐震でも2000年以前の建物は詳細に義務化されていないことも多く、不安が残る建物も多く存在します。

そんな中で我々ができることは、やはり「自分の身は自分で守る」ということでしょうか。

我が沼津市でも駅周辺を離れると空き家が増えていて、相続した子供はなかなか来ないので家が湿っぽくなりシロアリや腐朽によって家が脆くなって地震発生時に倒壊、隣家にも被害を出してしまう。

そうならないためにも住宅の耐震化は最低限行い、国の補助金がいつ切れるかわからない(静岡県は令和7年で終了)ので、まだ耐震化されていない住宅は既存住宅状況調査(ホームインスペクション)を専門家にしてもらい、アドバイスをしてもらうといいとでしょう。

それと地域の防災訓練ですね。

日ごろから備蓄や避難場所の確認、簡易トイレや避難所では特に女性の生理用品なども困るみたいなので、最低7日分、よく言えば10日分は個々で必要なものを確認しておくと良いと思います。

そして、被災したときに自分の安全が確保できたら周りを助けてあげることにしましょう。